ADHDの私にとって「忘れ物」は日常茶飯事でした。小学校から高校まで、教科書、ノート、筆箱、体操服、果てはカバンまで…ありとあらゆる物を忘れてきました。
そんな私が大学生になり、「このままではバイトや授業に支障が出る」と危機感を抱き、本気で忘れ物対策に取り組むことにしました。ここでは、当時実践していた具体的な方法を紹介します。
忘れ物をしてしまう理由
まず、自分がなぜ忘れ物をするのかを分析しました。
■ 朝慌てて準備する
寝坊や余裕のない朝は、必要なものをチェックしきれません。
■ 持つ必要があることを忘れている
予定外の持ち物や曜日によって変わる授業道具など、頭の中だけでは管理しきれません。
■ 持つ必要があるものをなくす
持ち出すつもりだった物が、そもそもどこにあるかわからない…という状態もしょっちゅう。
実践した忘れ物対策
■ モーニングルーティンの作成
まずは朝の準備の効率化。
「Wunderlist」というToDoリストアプリに、毎朝すべき行動と所要時間を登録し、起床から出発までのタイムラインを作成しました。
✔ 起床時間は逆算して設定
✔ 歯磨き・着替え・荷物確認の所要時間を計算
✔ 予備時間も設定し、余裕を持たせる
これにより、朝のプチパニックが減り「忘れ物防止」の余裕が生まれました。
■ 持ち物リストの作成
すべての持ち物を書き出し、毎朝リストを見ながら準備。
基本の持ち物(財布、学生証、筆箱、充電器など)と曜日ごとの持ち物を分けて管理しました。
✔ カバンの中身を一度すべて出し、リストに沿って再度詰め直す
✔ 入れたものは取り出さないルールを徹底
これだけで「入れ忘れ」や「入れたと思い込む」ミスが減りました。
■ エリア限定管理
「持ち物をなくす」対策として、自室に「持ち物置き場」を設定。
家に持ち込んだものは必ずそのエリア内に置き、外に持ち出す際もそこからピックアップ。
✔ 部屋の一角に全て集約
✔ エリア内だけを探せばいいので紛失リスクが激減
片付けが苦手な私でも続けられたシンプルなルールでした。
振り返って感じた効果
これらの対策を始めてから、忘れ物の頻度は確実に減りました。特に持ち物リストは「確認する」習慣がつき、効果的でした。
もちろん完璧ではありません。疲れてリストを見なかった日には忘れ物が発生し、「やっぱり習慣化が大切だ」と痛感しました。
まとめ
ADHDの私にとって、忘れ物は単なるうっかりではなく「特性の一部」。だからこそ「自分を責める」より「仕組みで補う」ことが重要でした。
もしあなたも忘れ物に悩んでいるなら、まずは自分の原因を分析し、できるところから対策を試してみてください。完璧を目指さなくても、「少し減る」だけで日常はずいぶん楽になります。